9月7日(木)に埼玉県茶業研究所(埼玉県入間市)で、「埼玉県茶業研究所研修会~品種茶に親しむ~」を開催しました。天候にも恵まれ、遠方での平日開催にもかかわらず、20期以降のインストラクターを中心に22名の参加がありました。
東京から近い茶産地である埼玉の茶畑と工場の見学を体験し、実際に品種茶を味わい、専門家の思いを知る。参加者が、産地への敬意と親しみを抱いてお茶の普及活動に取り組むようになる――そのきっかけをつかめるような研修にすることを目指しました。
午前・・・茶研で育苗を担当する茶業技術研究担当部長の高橋淳さんに、茶畑と製茶工場を案内していただきました。交配し袋がけした茶樹や選別して育てている小さな苗などを実際に見て、育苗をスタートから解説していただきました。続いて、碾茶も製造できる工場を見学しました。
午後・・・入間市で茶を育て製造している比留間園の比留間嘉章さんを講師に迎えました。埼玉生まれの品種茶5種類(ゆめわかば・さやまかおり・ふくみどり・むさしかおり・ほくめい)を熱湯審査し、次にラルゴを使って適正温度で浸出して飲み比べました。続いて「ゆめわかば」を焙煎・発酵を変えて加工した5種類をラルゴで熱湯浸出して飲み比べました。資料を交え、埼玉で品種茶を作る意味や思いなどを語っていただきました。
アンケートでは、大変勉強になったとの回答を多くいただきました。品種登録されるまで3~40年という長い期間がかかることは印象に残ったようでした。今後、参加者それぞれの感性で、お茶の魅力を発信してくれることを期待しています。
(文責:込山 江美子)